健康食品とむし歯の関係

2022年12月の現代ビジネスで「ヤクルト1000」に代表されるような健康食品に潜む問題点について指摘がありましたのでこちらで共有させていただきます。

流行語大賞候補の「ヤクルト1000」 …歯科医が警鐘を鳴らす「意外な落とし穴」 https://gendai.media/articles/-/102757

ここでは記事に対して賛否を意見するものではありませんし、特定の企業の商品について文句を言いたいわけではありません。こちらの記事にある内容でわれわれ歯科医療関係者が言いたいことは要するに以下のポイントになります。

—————————-

・むし歯を予防するには生活習慣とフッ化物の適切な使用
・健康食品と言われるものを習慣的に使うことが医学的に健康をもたらすものであるとは言えない
・マーケティング(販売促進を含む)と予防医療は、必ずしも一致するものではない

—————————-

ちょっと抽象的な表現で分かりにくいかもしれません。
つまりは、ヤクルトや野菜ジュースは子どもが大好きな飲み物であるが、乳酸菌や野菜そのものは超ニガイものなので子供でも飲めるようにするには超たくさんの砂糖が必要なのです。そのため、乳酸菌や野菜そのものは健康であっても結果としてむし歯になったり高血糖で内分泌バランスが崩れたりしたら本末転倒、逆に不健康になる恐れもあるということが言いたいのです。
そもそも昔はヤクルト(乳酸菌)ではなく、ぬか漬けや納豆といった善玉菌による腸内細菌の改善がありましたし、野菜はそもそも子どもにとって大好きなものというわけでもありませんので、栄養素的に絶対に無理やり摂取しなければならないという考え方も極論になりかねません。

そうはいっても、清涼飲料水などの甘味料入りの食品はわたしたちの生活にしっかり根付いているのも事実です。
子どもたちにとって予防医療に関する適切な情報を取捨選択し、まわりの大人がそうした正確な情報を得て日常をきちんと守ってあげられることが大切だと思います。